子供たちは明日の大人たち

今日は最近読んで良かった本を紹介します。

 

読んだのはコチラ👇👇👇

明日の子供たち

 

有川 浩さんの「明日の子供たち」

有川さんの作品は「阪急電車」や「空飛ぶ広報室」など、

映像化されてる作品も多いので

知ってる人も多いかと思います。

 

この作品の舞台は児童養護施設です。

児童養護施設が抱える問題や

そこで暮らす子供たちの思いなどが描かれてます。

 

フィクションなんですけど、

ちゃんと施設で取材してるみたいだし、

この本を書くきっかけになったのが、

実際に施設にいた子からの手紙みたいなので
(本文の中でそんな風に書かれてます。)

かなり実情に沿ってるんじゃないかと思います。

それにちょいちょいリアルにあるモノ、

某超人気少年マンガや、

数年前放送されて話題になった、

児童養護施設を舞台にしたドラマのことなども

書かれているので、

けっして現実離れしている話ではないと思いました。

 

たぶん、世間一般の人たちは

施設で暮らす子供たちに対して、

どうしてもまず、「かわいそう」っていう

イメージを持ってしまうと思います。

親がいなくてかわいそうとか、

施設暮らしは規則に縛られてかわいそうとか、

いろんな思いを巡らせて(同情)、

自分の生活を基準にして、

それより足りてない(憐み)から、

悪気なく率直に「かわいそう」

って思ってしまう気持ちがあると思います。

 

でも実は、

施設の子は自分がかわいそうとは思っていないし、

かわいそうと思われたくないんだなって

分かりました。

 

この本を読むと、

施設の子供たちは18歳(もしくは15歳)で

自立しなきゃいけないことや、

退所後に帰れる家や頼れる大人がいない問題など

児童養護施設をとりまく環境を知ることができます。

 

あと、この本の中で

「おぉっ!」って感心したのはタイトルです。

タイトルの「こども」の表記を

ちゃんと「子供」ってしている点です。

 

教育や福祉の世界では、

子供の「供」の字に

「お供する」「お供えする」の意味があり、

こどもは親(大人)の従属者・付属物じゃない!

こどもはお供え(人身御供)するものじゃない!

「子供」表記は差別表記だ。

「子ども」と表記すべきだ!

っていう意見もあるみたいです。

 

そんななかで、

児童福祉をテーマにした本のタイトルに、

先回りの気遣いや余計なお世話的な配慮をせずに、

「こども」を「子供」と

ちゃんとした言葉を使っている点に好感が持てました。

 

だいたい、「子供」は漢字2文字で1つの熟語なんだから、それをわざわざ分解してそれぞれの意味がこうだから~とかは全くナンセンスな話で「子供」にそれ以上やそれ以下の意味はないと思うんだけどなぁ~。😓

 

まっ、それはさておき、、、

一見、テーマが重そうだし、本も厚いので

読みにくそうに思うかもしれないですけど、

全然そんなことなくて

所々でラブコメ要素もあったり、

心がほっこりするところもあるので、

結構スラスラ読めます。

別に児童福祉に興味ない人でも、

普通に小説として面白いので

是非おすすめです❗❗😀

 

 

ご予約&お問い合わせは

電話 0978-32-8355 まで。

投稿者プロフィール

田口 仁士
田口 仁士
高校卒業後、福岡市の大学に進学。在学中、なぜか美容の道に目覚める。(笑)
卒業後、そのまま福岡市で見習いから美容室で働く。福岡市で約7年勤めた後、地元の大分県に帰る。
中津、宇佐市で4年勤めた後、2012年8月14日に宇佐市法鏡寺に「Butterfly」オープン。
趣味は読書、映画鑑賞、写真、ダーツ、御朱印集め。

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